超初心者向け 公道を走ろう バイクらしい目的地を決める
やっぱりバイクと言えばツーリング。ただ走るだけでも楽しいですが、ちゃんと目的地を決めていくと、より楽しく走れます。どこへ行くにしても自分のバイクだと達成感も段違い。今回はバイクならではの行き先を紹介します。
どこへ行くか決める
慣れるまでは距離が短く、簡単なルートで行ける場所を選ぶのがオススメです。操作に不安を感じたまま山なんて目指してしまうとかえって楽しくないかもしれません。
主要道路に近く、カーブの少ない場所から行ってみましょう。こうして慣れていくうちに自然と遠い場所に行けるようになります。
バイク用品店
行き先といってもいろいろありますが、最初におすすめしたいのはバイク用品店。車体を取り扱っているバイク屋さんではなく、パーツを取り扱っている用品店の方です。
アクセスしやすいお店が多く、どこに行ってもバイク専用駐輪所があるのが嬉しいですね。着いたら店内をチェックしてみましょう。バイクのパーツがどんな値段か、工賃はどのくらいか、なんとなく覚えておくと今後のカスタムプランが立てやすいですよ!
他のバイクを見る機会も多いのが特徴です。なんとなく眺めに行くだけでも楽しめますよ。
道の駅
言わずと知れたツーリングスポット。普段行かない人にとっては馴染みのない場所かもしれません。しかしアクセスのしやすい場所にあることが多く、駐車場も広いので目的地にはちょうどいい場所。物も売っていますが、バイクと関係しているものは少ないかもしれません。ジュースを飲んで帰るくらい。
場所によってはバイクがたくさん来る場所もあります。こんな場所が近場にあったらラッキーですね。騒音、ポイ捨て、迷惑行為等マナーに気を付けて雰囲気を楽しんでください。
カーグッズ専門店
二輪で四輪の店に行っても見るものがないだろうなんて、そんなことはありません。洗車グッズやケミカル類など、バイクに使えるものが多く売っています。行きやすい場所に建っていることが多いので、バイク用品店からハシゴしても面白いかもしれません。
※基本的に車用のオイルはバイクに使えません。四輪用のオイルには摩擦軽減剤が入っていますので、二輪に使うとクラッチ滑りを引き起こす場合があります。バイクにはバイク用のオイルを使用することを強くおすすめします。
工具屋さん
意外と面白いのが工具屋さん。普段バイクのメンテナンスはお店に任せる人でも大丈夫。工具専門店だとバイクの専用工具を取り扱っていることもあり、つい欲しくなってしまうかも。
行ったついでに自分のバイクでよく使う工具を買っておくと後で役に立つかもしれません。
海沿い
目的地としてわかりやすく、なにより走っていて気持ちいい場所です。さわやかな風を浴びながら海を片目にバイクを走らせる… 他に代えがたい心地よさ。海が近くにあれば是非海沿いを走ってみてください。分岐もほとんどないので迷うこともなく、とても走りやすいです。(場所によってはワインディングが多いので、先に地図で確認しておくことをおすすめします)
食事
ご飯を食べに行くのも楽しみの一つ。近場のお店もいいですが、少し足を伸ばせば立派なツーリングになるんです。地図を見て、なんとなくで決めてしまうのも面白いかも。
おわりに
慣れないうちでも行きやすい場所を選んでみました。最初のうちは行きやすい場所から走っていきましょう。こんなことを言ってはいけないのかもしれませんが、どこへ行っても面白いのがバイク。行ってみたい場所があったらどんどん行ってしまいましょう。しかし、はじめのうちから遠出をすると緊張から疲れが溜まりやすく、事故や転倒が起きやすいです。近場から慣れていって、少しずつ距離を伸ばしていきましょう。マナーを守って楽しいツーリングを!
超初心者向け 公道を走ろう 街乗りフォーム編
街乗りなんてライテクも何も必要ない なんて思っていませんか?
免許を持っているあなたなら、運転技術はしっかり持っているはずでしょう。しかし教習車ではないバイクに乗った時、その技術は使えるものでしょうか。
今回は教習所のおさらいも含め、基本の乗り方を解説を交えながら紹介します。
ライディングフォーム
基本形
どのバイクでも基本は同じ。目線を遠くに保ち、進行方向に向ける。ニーグリップで体を安定させつつ、車体との一体感を高める。そうして体を安定させたら肩と腕の力を抜く。ハンドルには極力力を加えないようにしてください。こうすると自然に猫背になっているはず。そのまま顎を軽く引けば綺麗なフォームに見えるのです。
あまりニーグリップをし続けると疲れてしまうので程々でも構いませんが、弱くでもいいので膝をタンクに付けたままにしてください。この際、両足のつま先をしっかり前方向に揃えると自然に股が閉じてニーグリップが楽になります。
少し変な話かもしれませんが、骨盤は寝かせ気味を推奨します。垂直より後傾していれば大丈夫。もし腰が反ってしまうと腕に力が入りやすくなってしまいます。この骨盤についてはまた別の記事で書こうと思います。
目線
まず目線。バイクは自分の見ている方向に進んでいく乗り物です。直進するなら前、カーブを曲がるならその先に目線を向けます。遠くを見ろというのは単純に情報量が増えるからというのもありますが、この特性が強く関わっています。一本橋でもやったように、目線を先に置くと前に進む際の安定感が増すのです。
カーブでも同様。怖がらずにしっかりと曲がる方向を向きましょう。できれば首ごと向けるのが理想ですが、慣れないうちは目だけでも移動させてください。この時、曲がり始める前から曲がる先の状況を把握しておくことが安全運転にも繋がります。
ハンドルから力を抜く
スポーツ系バイクやセパハンのバイクではつらい姿勢かもしれません。しかし、このハンドルから力を抜くことはとても大切なことなのです。ハンドルに余計な力が入っていると、バイクが傾いたときに生じるセルフステア機能を妨害してしまいます。それだけではありません。ハンドルに力が入っているということは、体重が乗っているということ。こうなってしまうと強くブレーキを掛けた時に、フロントフォークが必要以上に縮み、最悪握りゴケに繋がります。
簡単に言えば、ハンドルに体重がかかっているとブレーキで転ぶ可能性が高まるということです。
背中と肩
前述の通り、背中は自然に猫背になっているはず。この猫背はニーグリップと腹筋背筋で支えます。オフロードやハンドルの高いネイキッドであればまっすぐに近くなります。しかし背筋は変わっても肩は変わりません。どんなバイクでも肩は張らず、力を抜いてください。力を抜いて、腕を外から回すようにハンドルを握ってください。
ステップ
街乗りであればステップは自分の楽なように踏んでしまって構いません 。同じ姿勢のまま乗り続けると足が固まってしまうので、時々つま先と土踏まずを入れ替えるくらいでしょうか。
体重はある程度乗っている状態でOKです。体重を分散させて疲れの蓄積を防ぐことができます。減速時の姿勢補助としても使えます。
カーブを曲がる時は両ステップに同じくらい~外側が少し多い程度の体重が乗るようにしてください。どちらか片方にだけ乗せすぎると不安定になりやすいです。
また、バイクに乗り始める前にペダル類を調節することを強くお勧めします。シフトペダルやブレーキペダルは調整が可能。少しでも足首がきついと思ったら調節してしまいましょう。最初のうちはお店に頼んで調節してもらうのが安全で確実ですね。納車時に頼んでしまっても良いかもしれません。もし自分で行う場合、ネジの緩みやブレーキランプの光り方まで確認を忘れずに。
おわりに
正しいフォームでバイクに乗れば、安全に疲れにくくバイクを楽しむことができます。つま先を揃えたニーグリップで体を支え、軽く腰を引き、そのまま自然に背中を丸めたフォームが見た目も良く快適に走れます。
もちろんどんなフォームで乗っても疲れは発生します。はじめのうちは長時間バイクに乗り続けず、30分~1時間に一回は休憩を取りましょう。
事故に気を付けて楽しいバイクライフを!
超初心者向け 公道を走ろう 街乗り編
免許を取得して初めての公道。二輪の教習って公道実技が無いから怖いですよね。特に四輪の免許を持っていないならなおさら。公道に出てみると、教習所内とは全く違う世界。バイクの操縦自体はできるのに、走り方がわからない…
今回は超初心者さんが街乗りで気を付けるべきポイントをピックアップしました。
気を付けるポイントはたくさんありますが、この記事では特に気を付けるべきポイントだけをまとめています。
心構え
まずは落ち着くこと。ゆっくり、焦らず、確実に操作していきましょう。そして心に余裕を持つこと。
多くの人は契約したバイク屋さんから公道デビューですよね。ここで自分のバイクに跨って、舞い上がったり興奮してしまったり。気持ちが高まるのはとってもわかります。でも、まずは一旦落ち着いて…
すぐにお店を出ないで、クラッチの繋がる位置や、足付きを改めて確認しておきましょう。ボタン類の操作確認も忘れずに。別に納車されてすぐ出ないといけない決まりなんてありません。むしろ店員さんに話を伺うくらいの気持ちで行きましょう。お店を出てすぐ立ちゴケなんて悲しすぎますから…
走り出したらまずは知っている道を走りましょう。知っている道の方が心に余裕ができるはず。
基本的な走り方
教習所と違うところ
実は公道を走る時、教習所とは違った走り方の方が安全に走行できることがあります。
例えばキープレフト。実のところ中型以上であれば、キープレフトは必要ありません。むしろ車線の真ん中を走っていた方が、他の車からの視認性が上がるので安全なのです。(もちろん原付は左側を走行してください)
そして速度。もちろん道交法や制限速度は守るべきです。ただし、車の流れができている場合、それに合わせた方が安全に走れます。
道路の走り方
前に述べたように、流れに乗って走っていれば特に問題は無いはずです。ただしバイクは目線が低くってしまい、どうしても前方が確認しにくくなりがちです。できる限り前車だけでなく、二つ前の車も同時に見る事を心がけましょう。先の車の動作が予測できたら自分の前の車の動きもある程度読めるはず。
交差点の走り方
車が行き交う交差点、初めの頃は曲がるだけでも一苦労ですよね。当然のことですが、ここでも気持ちに余裕を持つことが大切になります。
自分が曲がる交差点をしっかり覚えておき、余裕を持って車線変更していきましょう。しっかり隣の車線とミラーを確認することを忘れずに。
バイクは他の車からウインカーが認識しにくいです。なので気持ち早めにウインカーを出しておきましょう。曲がり終えたらちゃんと消すことを忘れずに。意外とウインカーの消し忘れは多いので、気が付いたときにウインカーを確認するといいかもしれません。直線でポチポチしておくのもアリですよ。
そして一番気を付けるべきは右直事故。自分が直進で対向車が右折の場合が多いです。教習所で習う通り、二輪車は速度が出ているように見えません。交差点進入時に右折待ち車がいる場合、いつでも止まれるように気を付けておきましょう。また、こちら側の右折待ち列に隠れて対抗側が見えない場合もあるので要注意。
もちろん横断者も忘れてはいけません。曲がり始める前にしっかり確認しておきましょう。
シフトチェンジ
直線が短い教習所と違って、一般道には長い直線がたくさんあります。そのため自然と高いギアを使うことになるでしょう。ここで難しいのが停車するとき。教習所ではローギアのままクラッチを握ると教わったはず。しかしその乗り方ではすぐ疲れてしまいます。赤信号など、すぐに発進しないときはニュートラルに入れてしまいましょう。
私がお勧めするのは、停車する前にギアを下げていき、バイクが動いているうちにニュートラルに入れてしまう方法です。バイクは動いている時の方がニュートラルに入りやすいので、動いている間に入れてしまいます。その後、慣性でバイクを止まる位置まで進めてしまいましょう。
すり抜け
すり抜けに関してはあまりオススメ致しません。法的にもグレーですし、慣れないうちは危険行為でしかありません。路肩の砂、車との接触、左折巻き込まれetc... 危険な要素が多いのです。
もし行うのであれば、車が止まっている時だけにしましょう。これだけでかなりリスクを減らすことができます。途中で車が動きそうであれば、早めに列に入ってしまいましょう。
転倒回避
バイクに乗るうえで常に付きまとう問題。この項目では二種類の転倒とその対策をまとめています。
立ちごけ
立ちごけ、それは本当に悲しいもの。全て自分の責任の上で自分のバイクを転ばせる行為。倒れたバイクを起こすときの情けなさと恥ずかしさといったら…
立ちごけは意識していればかなりリスクを減らすことができます。発生しやすい場所とタイミングがあるので、いくつか挙げてみます。
・路面のワダチで足が着かなかった
・足側が下り坂だった
・滑りやすい路面で足が滑った
・徐行レベルの低速ターン
・駐車時スタンド出し忘れ
・発進時エンスト
等々…
このようにバイクは転びやすいものなのです。
低速時には片足を出しておくと、とっさの対応がしやすいです。
駐車時にはバイクに跨ったままスタンドを出し、それから停める癖をつけておきましょう。発進時もバイクに跨った後にスタンドを払う方が倒れるリスクが下がります。
発進時はエンジン回転数を高めに。クラッチ側で速度を調節していきましょう。多少音が大きくなっても周りはそれほど気にしないはずです。
これらは教習所ではNG項目ですが、卒業後ならば関係ありません。転ばないことを最優先にしましょう。
スリップダウン
いわゆる普通の転倒です。バイクは四輪のような安定性が無いので、ある程度転倒は付き物。しかし、街乗り程度であれば転ぶことはほぼありません。ただしこちらも転びやすい状況があるので見ていきましょう。
・雨の日の白線
・マンホール
・路面の段差
・ブレーキの握りゴケ
・タイヤが原因のスリップ
等々
晴れている日に普通に走っていれば、ほとんど転倒は起きません。強いて言うなら曲がっている途中にマンホールなどのギャップを踏んだ時くらいでしょうか。
怖いのは雨の日。路面の白線やマンホールがとても滑りやすくなっています。マンホールに至っては、曲がっている時だけでなく直線で滑ることも。同じように工事中の鉄板も要注意ですね。
転倒を避けるため、できる限りマンホールは避けていきましょう。どうしても踏まざるを得ない場合は、バイクが起きた状態で、スロットルを一定にして通りましょう。
タイヤについてはまた別の記事で記述します。簡単に言うなら”古いタイヤ”と”新品のタイヤ”が滑りやすいタイヤになります。新車中古車を問わずどちらも滑りやすいタイヤを履いている可能性が高いので、納車直後は特に気を付けて乗ってくださいね。
おわりに
バイクに乗って山に行きたい!旅行に行きたい!という人も絶対に避けて通れないのがこの街乗り。慣れるまでは怖いかもしれませんが、乗っているうちに自然に慣れてしまいます。ただし慣れるまで…慣れていてもリスクは付き物。
まず落ち着いて、周りの状況を確認できる余裕を持って乗りましょう。慣れるまでは知っている道を。できる限り交通量の少ない道を。
乗り慣れてしまえばどこに行くのも楽しくなるはず。たくさん乗って基本を覚えて、楽しくツーリングに出かけましょう!
街乗りフォームについては別記事で取り扱うことにします。