超初心者向け 公道を走ろう 街乗り編
免許を取得して初めての公道。二輪の教習って公道実技が無いから怖いですよね。特に四輪の免許を持っていないならなおさら。公道に出てみると、教習所内とは全く違う世界。バイクの操縦自体はできるのに、走り方がわからない…
今回は超初心者さんが街乗りで気を付けるべきポイントをピックアップしました。
気を付けるポイントはたくさんありますが、この記事では特に気を付けるべきポイントだけをまとめています。
心構え
まずは落ち着くこと。ゆっくり、焦らず、確実に操作していきましょう。そして心に余裕を持つこと。
多くの人は契約したバイク屋さんから公道デビューですよね。ここで自分のバイクに跨って、舞い上がったり興奮してしまったり。気持ちが高まるのはとってもわかります。でも、まずは一旦落ち着いて…
すぐにお店を出ないで、クラッチの繋がる位置や、足付きを改めて確認しておきましょう。ボタン類の操作確認も忘れずに。別に納車されてすぐ出ないといけない決まりなんてありません。むしろ店員さんに話を伺うくらいの気持ちで行きましょう。お店を出てすぐ立ちゴケなんて悲しすぎますから…
走り出したらまずは知っている道を走りましょう。知っている道の方が心に余裕ができるはず。
基本的な走り方
教習所と違うところ
実は公道を走る時、教習所とは違った走り方の方が安全に走行できることがあります。
例えばキープレフト。実のところ中型以上であれば、キープレフトは必要ありません。むしろ車線の真ん中を走っていた方が、他の車からの視認性が上がるので安全なのです。(もちろん原付は左側を走行してください)
そして速度。もちろん道交法や制限速度は守るべきです。ただし、車の流れができている場合、それに合わせた方が安全に走れます。
道路の走り方
前に述べたように、流れに乗って走っていれば特に問題は無いはずです。ただしバイクは目線が低くってしまい、どうしても前方が確認しにくくなりがちです。できる限り前車だけでなく、二つ前の車も同時に見る事を心がけましょう。先の車の動作が予測できたら自分の前の車の動きもある程度読めるはず。
交差点の走り方
車が行き交う交差点、初めの頃は曲がるだけでも一苦労ですよね。当然のことですが、ここでも気持ちに余裕を持つことが大切になります。
自分が曲がる交差点をしっかり覚えておき、余裕を持って車線変更していきましょう。しっかり隣の車線とミラーを確認することを忘れずに。
バイクは他の車からウインカーが認識しにくいです。なので気持ち早めにウインカーを出しておきましょう。曲がり終えたらちゃんと消すことを忘れずに。意外とウインカーの消し忘れは多いので、気が付いたときにウインカーを確認するといいかもしれません。直線でポチポチしておくのもアリですよ。
そして一番気を付けるべきは右直事故。自分が直進で対向車が右折の場合が多いです。教習所で習う通り、二輪車は速度が出ているように見えません。交差点進入時に右折待ち車がいる場合、いつでも止まれるように気を付けておきましょう。また、こちら側の右折待ち列に隠れて対抗側が見えない場合もあるので要注意。
もちろん横断者も忘れてはいけません。曲がり始める前にしっかり確認しておきましょう。
シフトチェンジ
直線が短い教習所と違って、一般道には長い直線がたくさんあります。そのため自然と高いギアを使うことになるでしょう。ここで難しいのが停車するとき。教習所ではローギアのままクラッチを握ると教わったはず。しかしその乗り方ではすぐ疲れてしまいます。赤信号など、すぐに発進しないときはニュートラルに入れてしまいましょう。
私がお勧めするのは、停車する前にギアを下げていき、バイクが動いているうちにニュートラルに入れてしまう方法です。バイクは動いている時の方がニュートラルに入りやすいので、動いている間に入れてしまいます。その後、慣性でバイクを止まる位置まで進めてしまいましょう。
すり抜け
すり抜けに関してはあまりオススメ致しません。法的にもグレーですし、慣れないうちは危険行為でしかありません。路肩の砂、車との接触、左折巻き込まれetc... 危険な要素が多いのです。
もし行うのであれば、車が止まっている時だけにしましょう。これだけでかなりリスクを減らすことができます。途中で車が動きそうであれば、早めに列に入ってしまいましょう。
転倒回避
バイクに乗るうえで常に付きまとう問題。この項目では二種類の転倒とその対策をまとめています。
立ちごけ
立ちごけ、それは本当に悲しいもの。全て自分の責任の上で自分のバイクを転ばせる行為。倒れたバイクを起こすときの情けなさと恥ずかしさといったら…
立ちごけは意識していればかなりリスクを減らすことができます。発生しやすい場所とタイミングがあるので、いくつか挙げてみます。
・路面のワダチで足が着かなかった
・足側が下り坂だった
・滑りやすい路面で足が滑った
・徐行レベルの低速ターン
・駐車時スタンド出し忘れ
・発進時エンスト
等々…
このようにバイクは転びやすいものなのです。
低速時には片足を出しておくと、とっさの対応がしやすいです。
駐車時にはバイクに跨ったままスタンドを出し、それから停める癖をつけておきましょう。発進時もバイクに跨った後にスタンドを払う方が倒れるリスクが下がります。
発進時はエンジン回転数を高めに。クラッチ側で速度を調節していきましょう。多少音が大きくなっても周りはそれほど気にしないはずです。
これらは教習所ではNG項目ですが、卒業後ならば関係ありません。転ばないことを最優先にしましょう。
スリップダウン
いわゆる普通の転倒です。バイクは四輪のような安定性が無いので、ある程度転倒は付き物。しかし、街乗り程度であれば転ぶことはほぼありません。ただしこちらも転びやすい状況があるので見ていきましょう。
・雨の日の白線
・マンホール
・路面の段差
・ブレーキの握りゴケ
・タイヤが原因のスリップ
等々
晴れている日に普通に走っていれば、ほとんど転倒は起きません。強いて言うなら曲がっている途中にマンホールなどのギャップを踏んだ時くらいでしょうか。
怖いのは雨の日。路面の白線やマンホールがとても滑りやすくなっています。マンホールに至っては、曲がっている時だけでなく直線で滑ることも。同じように工事中の鉄板も要注意ですね。
転倒を避けるため、できる限りマンホールは避けていきましょう。どうしても踏まざるを得ない場合は、バイクが起きた状態で、スロットルを一定にして通りましょう。
タイヤについてはまた別の記事で記述します。簡単に言うなら”古いタイヤ”と”新品のタイヤ”が滑りやすいタイヤになります。新車中古車を問わずどちらも滑りやすいタイヤを履いている可能性が高いので、納車直後は特に気を付けて乗ってくださいね。
おわりに
バイクに乗って山に行きたい!旅行に行きたい!という人も絶対に避けて通れないのがこの街乗り。慣れるまでは怖いかもしれませんが、乗っているうちに自然に慣れてしまいます。ただし慣れるまで…慣れていてもリスクは付き物。
まず落ち着いて、周りの状況を確認できる余裕を持って乗りましょう。慣れるまでは知っている道を。できる限り交通量の少ない道を。
乗り慣れてしまえばどこに行くのも楽しくなるはず。たくさん乗って基本を覚えて、楽しくツーリングに出かけましょう!
街乗りフォームについては別記事で取り扱うことにします。